NISAとiDeCoの違いをわかりやすく解説【投資初心者にはNISAがおすすめ】

「投資を始めたい!でもNISAとiDeCo、どっちを選べばいいの?」
「そもそもNISAとiDeCoの違いがわからない…」
「選ぶ際の判断ポイントやメリット・デメリットを知りたい」

これから投資を始めようと思った初心者の方が、まず感じることではないでしょうか。

私も2022年につみたて投資を始める際に同じような疑問を持ち、それぞれの制度の違いや特徴について調べました。
その結果、iDeCoに比べ自由度が高く税制の仕組みがよりシンプルなNISAを選び、現在まで投資を続けています。

この記事では、これから投資を始める方へ向けて「NISAとiDeCoの違い」や「iDeCoよりNISAがおすすめな理由」などを解説します。

多くの投資初心者が抱く最初の疑問「NISAとiDeCo、どっちがいいの?」に答える記事になっています。ぜひ最後まで読み進めてください。

そもそもNISAとiDeCoってなに?

NISA(少額投資非課税制度)の基本概要

NISA(ニーサ)とは「投資の利益に税金がかからないおトクな制度」です。

通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を利用しての運用なら非課税になります。
わかりやすく例えると、免税店で買い物をするようなものです。

また、いつでも投資商品を売却して引き出すことが可能なので、老後資金だけでなく、住宅購入や教育資金といったライフイベントにも柔軟に対応できます。

2024年からの新NISA移行により制度が刷新され、投資できる金額の上限が大きく広がり、非課税で運用できる期間も無期限となりました。
これによりNISAがますます便利な制度になり、自分のペースで長期にわたり投資を続けやすくなっています。

iDeCo(個人型確定拠出年金)の基本概要

iDeCo(イデコ)とは、「老後資金を自分で準備できる私的年金制度」です。

毎月、自分で決めた金額を積み立て、そのお金を自分で選んだ金融商品で運用し、原則60歳以降に年金または一括で受け取ります。

大きな特徴は、毎月積み立てる掛金の全額が所得控除の対象になることです。これにより、所得税・住民税が安くなります。
事業でいう、収入から差し引ける「経費」のようなイメージです。

ただし、iDeCoは原則60歳になるまで引き出せません。なぜなら、老後資金専用の資産形成制度だからです。
60歳まで引き出しができない長期の資金拘束は、特に若い世代にはデメリットと感じる人もいるでしょう。

asao

「公的年金で足りない分は、税制優遇のあるiDeCoを使って自分で準備してください」という国の狙いも見えますね。

NISAとiDeCoの違いを表で比較

以下は、NISAとiDeCoそれぞれの違いをわかりやすく比較した一覧表です。
制度の目的・税制上のメリット・引き出しやすさなど、気になるポイントをチェックしてみましょう。

項目NISAiDeCo
目的自由な資産形成(教育・住宅資金など)老後資金のための私的年金制度
非課税対象運用益(配当・売却益)運用益+掛金(所得控除)+受取時の控除
投資上限年間最大360万円、生涯1800万円年間24万〜81.6万円(職業による)
引き出し制限いつでも引き出し可能原則60歳から
運用商品投資信託、株式、ETFなど幅広い選択肢投資信託、定期預金、保険商品など(元本確保型もあり)
手数料無料のところが多い開設時の手数料や毎月の管理費用あり

NISAは「お金が必要になったときに自由に引き出せる柔軟さ」が最大の魅力です。
売却して引き出す際に税金はかかりません。
また、iDeCoと比べ、投資枠が大きいのも特徴です。

一方、iDeCoは掛金の全額が所得控除の対象になるのが大きな特徴です。
他にもNISAと同様に運用益が非課税、さらに受取時にも控除があるという手厚い税制優遇があります。
ただし、原則60歳までは資金を引き出せない点には注意が必要です。

NISAとiDeCoのメリット・デメリット

表でわかったNISAとiDeCoの違いを、メリット・デメリットという観点で比べてみましょう。

NISAのメリット・デメリット

NISAのメリット

いつでも引き出せる柔軟性
投資した資金は必要なときに売却・現金化ができるので、ライフプランの変化にも対応しやすい柔軟さがあります。
ただし、投資のリスクは長期で運用することで軽減できるので、基本的には15年以上、できれば20年以上の保有が望ましいです。

非課税で投資できる
通常、投資で得た利益(配当金や売却益)には約20%の税金がかかりますが、運用中も受取時も非課税です。NISAは税金のことを考える必要がありません。

NISAのデメリット

元本保証がない
株や投資信託の値動きによっては元本割れのリスクがあります。そのため、短期の売買はおすすめしません。
iDeCoでも、投資信託で運用する場合は同様のリスクがあります。

iDeCoのメリット・デメリット

iDeCoのメリット

税制面で優遇されている
掛金の全額が所得控除の対象になるため、毎年の税金(所得税・住民税)が安くなります。
また、60歳以降の受取が一括なら退職所得控除、年金なら公的年金等控除が適用され、一定額まで非課税になります。

iDeCoのデメリット

原則60歳まで引き出せない
iDeCoは老後資金を目的とした制度のため、原則として加入者が60歳になるまで資金を引き出せませんし、途中解約もできません。
将来、税負担が大幅に増えるなど加入者にデメリットになる制度の改変があっても、60歳までの長期資金拘束により逃げられなくなります。

受取時に課税される可能性がある
掛金の全額が所得控除の対象になる一方、受取時には税金がかかる場合があります。
受取時には「退職所得控除」もしくは「公的年金等控除」が適用されますが、控除額を超える分には課税されます。

出口戦略がラクなのはNISA!iDeCoよりも扱いやすい選択肢

これから投資を始めるなら、手軽さと非課税のメリットを兼ね備えたNISAがおすすめです。

iDeCoは掛金が所得控除されるなど、一見メリットが大きいように見えますが、受け取る際に税金がかかる場合があります。
つまりNISAのように「完全非課税」とはいえません。

さらに、iDeCoは原則60歳まで資金を引き出せないうえ、受け取り方によって税負担が変わります。
この複雑な出口戦略、つまり「最も手取りが増える方法はどれか?」を考えることが初心者にとってハードルになります。

 一方、2024年から始まった「新NISA」は、非課税期間が無制限になり、投資可能額も年間最大360万円・生涯で最大1,800万円まで引き上げられました。

また、NISAにはいつでも引き出せる柔軟性があるので、資産形成を安心して進めることができます。


まずは、仕組みがシンプルでわかりやすい NISAで少額から積立投資を始めてみるのが、資産運用のファーストステップに最適です。

iDeCoはその後、「受取時の税負担を軽減する出口戦略を熟知している人」「NISA枠を使い切ってもっと投資したい人」が検討すべきステップといえるでしょう。

asao

NISAでは投資で得た利益はまるまる自分のもの!
税金のことを考えなくていいのはラクですね〜

まとめ:まずはNISAで投資の第一歩を踏み出しましょう

投資で大事なことは、自分がしている投資についてしっかり理解したうえで、長期目線で続けることです。
投資のリスクは長期保有することで軽減できます。

その点において、完全非課税で仕組みがわかりやすく、手軽に始められて自由度が高いNISAは投資の第一歩に最適です。

「投資、やってみようかな」と思えてきましたか?

まずはNISA口座の開設から始めてみましょう。


「NISAの始め方」については、下記の記事をご覧ください。