ワンちゃんが毎日食べるドッグフード。
できるだけ体にいいものを与えたいですよね。
でも「良いドッグフード」って、何を基準に判断すればよいのでしょうか。
犬を飼い始めたばかりの飼い主さんなら、特にそう感じると思います。
そこで今回は、
こういった悩みに答えていきます。
この記事の内容は以下のとおりです。
- ドッグフード選びの超基本
- 原材料でチェックすべき4つのポイント
本記事では「初心者飼い主さん」に向けて、ドッグフード選びの基準となるポイントをわかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、良質なフードと粗悪なフードを見極められるようになりますよ。
目次
ドッグフード選びの超基本
ドッグフード選びでは原材料名のチェックが大事ですが、その前に絶対おさえておくべき基本的なことがあります。
それは、次の2つ。
- 「総合栄養食」と表示されたドッグフードを選ぶ
- ライフステージに合ったドッグフードを選ぶ
理由は次のとおりです。
「総合栄養食」と表示されたドッグフードを選ぶ
パッケージに「総合栄養食」と表示のあるドッグフードを、必ず選びましょう。
総合栄養食は、毎日の主食として与えることを目的としたフードです。
栄養バランスに優れており、そのフードと水を与えていれば健康を維持できる栄養素が補えます。
総合栄養食と表示できるのは「ペットフードの表示に関する公正競争規約」に定められる基準を満たしたペットフードについてのみです。
愛犬がよろこぶからと、ジャーキーのようなオヤツばかりを与えていると栄養が偏り、腎臓や肝臓の病気を引き起こしかねません。
総合栄養食と表示のあるドッグフードを主食として与えることは、愛犬の健康のために最低限守らなければならない基本です。
ライフステージに合ったドッグフードを選ぶ
ライフステージによって、選ぶべきドッグフードは変わります。
成長段階にある幼犬と、運動量が低下してきた高齢犬では、必要とする栄養素の割合が異なるからです。
特に考慮すべきは、タンパク質の含有量。
タンパク質のおもな役割は次の2つ。
- 筋肉や皮膚、被毛、骨、血液などのもととなる
- 酵素や抗体、ホルモンなどの物質になる
体が成長段階にある幼犬には良質な動物性タンパク質、そしてカロリーが多く必要です。
一方、成長段階を終えた成犬や運動量の少なくなった高齢犬には、高タンパク・高カロリーフードが内蔵に負担をかけたり太りやすくなったりするおそれがあります。
ペットフードの栄養基準の世界的なスタンダードであるAAFCO(米国飼料検査官協会)が定めているタンパク質の基準値は、以下のとおりです。
成長期(幼犬) 22.5%以上
維持期(成犬) 18.0%以上
この基準値を満たしているドッグフードを与えるようにしましょう。
- 幼犬には「高タンパク・高カロリー」
- 高齢犬には「低カロリー・低脂肪」
ワンちゃんのライフステージに合ったドッグフード選びがあることを、おぼえていてくださいね。
「原材料名」でチェックすべき5つのポイント
ドッグフードの品質は、原材料名を確認することでわかります。
パッケージ裏面に記載されている「原材料名」の中で、特におさえておきたいチェックポイントは次の4つです。
1. 最初に記載されている原材料
2. 使われている炭水化物
3. 油脂が何に由来するのか
4. 危険な人工添加物の有無
ひとつずつ解説します。
最初に記載されている原材料を確認する
ペットフード安全法に基づく表示義務として、原材料は使用量の多い順に記載することとなっています。
原材料名の最初に、鶏肉や牛肉、ラムといった具体的な肉の種類が記載されていることを確認しましょう。
雑食傾向があるとはいえ、本来肉食である犬にとっては、良質な動物性タンパク質が体をつくる重要な栄養素だからです。
安価なドッグフードに多い、トウモロコシなどの穀物が最初に記載されているものを選んではいけません!
原材料名の最初に記載されているのが「肉」であることを、必ずチェックしてください。
使われている炭水化物を確認する
体をつくるタンパク質のほかに、エネルギー源となる炭水化物も重要な栄養素です。
でもなかには、避けたほうがいい「要注意」な炭水化物があります。
それは「トウモロコシ」と「小麦」です。
理由は次のとおり。
トウモロコシ
↓
・植物性のタンパク質を多く含み、犬には不向き
・食べられない芯やひげまで含まれ加工されているものが多い
小麦
↓
・犬が消化しにくいグルテン(タンパク質)を多く含む
・アレルギー源になることが多い
どちらも安価で大量に入手できることから、コストを抑える目的で低価格のドッグフードに多く使われています。
原材料にトウモロコシと小麦が記載されているドッグフードは、避けたほうがよいでしょう。
油脂が何に由来するかを確認する
原材料名に「動物性油脂」と記載があるものは、良質なドッグフードとはいえません。
なぜなら、何に由来する油脂なのかが明確に示されていない(示せない)からです。
ドッグフードは製造過程の高温加熱処理により、本来肉に含まれる油分が失われてしまいます。
そこで、失われた油分を補い、犬の嗜好性を高める目的で添加されるのが動物性油脂です。
良質なドッグフードの原材料名には「動物性油脂」ではなく、
- チキンオイル
- サーモンオイル
といったように、具体的な名称が記載されているので、何に由来する油脂なのかがひと目でわかります。
「植物性油脂」についても同様です。
- 亜麻仁油
- えごま油
ドッグフードに含まれる油脂が、何に由来するものなのかわかるよう具体的に記載されているものを選びましょう。
危険な人工添加物が含まれていないかを確認する
ドッグフードに含まれる添加物の中には、発がん性やアレルギー源になり得る危険なものがあります。
特に避けるべき人工の添加物は次の3つ。
安価なドッグフードには普通に含まれています。
BHA → ガソリンの酸化防止剤のために合成された化学物質
BHT → 石油の抗酸化剤で、国によっては使用禁止
着色料 → 色を鮮やかに保つ目的で添加
BHAとBHTは、ドッグフードの酸化防止剤として添加されています。
このほかにも、避けたほうがいい人工添加物は多くあるのが現状です。
ひとつひとつ調べていくのは大変なので、人工の防腐剤や着色料、香料の不使用を掲げているドッグフードメーカーから選ぶことをオススメします。
良質なドッグフードは、酸化防止剤としてビタミンEやクエン酸、ローズマリー抽出物などの天然由来のものを使用しています。
原材料名から確認できますよ。
まとめ:ドッグフードは原材料を要チェック!
良質なドッグフードと粗悪なドッグフード。
その見極めに重要なのはパッケージの表ではなく、裏面に記載されている「原材料名」です。
原材料名のチェックポイントは、次の4つでした。
1. 最初に記載されている原材料
2. 使われている炭水化物
3. 油脂が何に由来するのか
4. 危険な人工添加物の有無
愛犬の健康を支える最も大切な要素は「食」。
あなたのワンちゃんは、あなたから与えられたものしか食べられません。
厳選された原材料からつくられる良質なドッグフードで、愛犬の健康を守りましょう。
「ドッグフードって、何を基準に選べばいいの?」
「種類が多すぎてどれを選べばいいのかわからない」
「ネットで調べてみたけど、なんだか難しい……」